8月5日水曜日 平和への願い
- 公開日
- 2026/08/05
- 更新日
- 2026/08/07
学校の様子
夏らしい暑い日が続いています。
明日は、広島へ、9日は長崎へ原爆が投下されて81年となります。
この人類史上唯一のしかも二度までも日本への「原爆投下」がなされたことについては、米ソ等の大国の思惑から、その賛否の評価が分かれています。
とりわけ、アメリカをはじめとする当時の日本との交戦国等にとっては、原爆投下が、戦争を終わらせ、結果として多くの人の命を救った、原爆が日本の植民地支配から解放した」という考え方が根強くあります。
一方で、当時の国際情勢の中においては、原子爆弾を使用するという一般国民へのいわゆる「無差別攻撃」は、戦時国際法違反としても問題視されていました。
さらに、当時の日本政府も「無差別性、残虐性を有する本件爆弾を使用するは、人類文化に対する新たな罪悪なり」、「非人道的兵器の使用を放棄すべきことを厳重に要求す」とアメリカに抗議した事実もあります。
日本は、日本国憲法のもとで、戦後80年以上も一貫して平和主義を貫き、二度と原爆の惨禍を繰り返さない、どんなことがあっても、戦争だけは二度と起こさない、という決意のもと、平和な国づくりを進めて今に至っています。
しかしながら、今日の複雑な国際情勢の中で、多くの地域で紛争が起こっていることも事実です。そんな中で日本の在り方として、戦後の原点を踏まえ、平和な日本や世界をどうつくり守り発展させていくか、今ほど問われている時はありません。
日本は、唯一の被爆国でありながら、核抑止力、いわゆる「核の傘」という状況に置かれているのも現実です。
同時に、核廃絶を求める運動を国際的に広げ、多くの国々の人々とともに、何十年にもわたって、核廃絶、核はいらないという活動を続けてきた運動の成果の一つとして、被団協がノーベル平和賞を受賞しました。また、国際的にも、核兵器禁止条約が世界で100ほどの国と地域が締結署名しています。
前にもお知らせしましたが、殿山第二小学校の廊下の壁には、6年生の卒業制作で、「日本国憲法前文」が今でも飾ってあります。
戦後、文部省(当時)が、中学校の社会科の教科書として発行した「あたらしい憲法のはなし」では、次のように書かれています。
「今度の憲法は、第1条から第103条まであります。そうしてその他に前書きがいちばんはじめにつけてあります。これを「前文」といいます。この前文には、だれがこの憲法をつくったかということや、どんな考えでこの憲法の規則ができているかということなどが記されています。・・・つまりこの憲法は、この前文に記されたような考え方からできたものですから、前文にある考え方と、ちがったふうに考えてはならないということです。この考え方というのはなんでしょう。一番大事な考えが3つあります。「民主主義」と「国際平和主義」と「主権在民」です。」
6年生は、1学期に日本国憲法を授業で学び、秋の修学旅行に向けても、平和学習を進めています。
他の学年でも、平和で安全安心な学校生活を送るために、争いごとがあっても、話し合いで解決して仲良くしたり、相手のことをきちんと考えて行動できるようになったりしようと、一人ひとりが大切にされる人間関係づくりや人権教育、道徳教育を進めています。
日本だけでなく、平和を愛し、核兵器を地球からなくそう、そして、全世界が平和な国家として共存しあう世界を目指そうとしている世界中の多くの人々がいるのも事実です。
人類は、そう願う人々の知恵と勇気と団結と行動により、少しずつ進歩発展してきました。核兵器や武力による紛争、戦争のない社会を目指す、その可能性は決して諦めないことにより、切り開かれていくものと信じています。
その意味で、今から81年前の日本の先人の方々が、これから新しい日本をつくるのだ、それは、二度と戦争をしない、国と国がお互い仲良くしながら、平和な世界を築き上げていくのだ、という強い思いや願いを日本国憲法、とりわけ「前文」に託した先見性は、本当にすごいものだと感じます。それは、同じ日本人として、世界に胸をはって誇ることのできるものではないでしょうか。
今、激動の時代だからこそ、目の前にいる子どもたちには、平和についてしっかりと学び、考え、一人ひとりが自分のできることを行動にうつしていって欲しいと思います。その行動が、平和の担い手としてこれからの日本を守り発展させることにつながっていくことになれば素晴らしいです。
そして、平和憲法を力に、世界の人々と連帯協力しながら、大きく広い視野で、世界を舞台に生き生きと活躍をする、そんな大人へと成長して欲しいと強く願っています。
もちろん、戦争や争いごとのない社会をつくり発展させ、次代を担う子どもたちへ未来を託すのは、我々大人の大きな責任でもあります。
毎年8月の原爆投下の日に、平和への思いや願いを込めて、少し綴ってみました。長くなり誠に申し訳ございませんでした。(少し文面を校正しました)