学校日記

今日の授業のようす(6年)

公開日
2025/12/11
更新日
2025/12/11

学校の様子

 今日の5時間目に6年生の教室をみにいきました。

 国語の「海の命」の学習をしていました。 

 それぞれが一番心に残った場面やセリフについて伝え合うことがめあての授業でした。

 ロイロノートを使って自分の考えを送信して、みんなで即時共有します。

 同じ表現、セリフに対しても一人ひとりの受け取り方が微妙に違ったり、「あぁ、そういう見方もあるか〜」と素直に感心させられることもありました。

 海の命という教材そのものはたくさんのテーマを内包しているお話です。「家族」というテーマで考えたときに父親(凄腕の潜り漁師)のようになりたいと思っていた主人公が、血のつながりはないものの父のいなくなった後、父親がわりとなった「よきちじいさ」(凄腕の一本釣りの漁師)との出会いを経て、どのように変質していくのかと読み進めると、「家族」の中で親から子へと伝わってきた価値観が、他の(家族の中で培われてきた)価値観と出会うことで変化するお話と見ることもできます。

 学校でも同じような場面を見ることがあります。それぞれのご家庭にはそれぞれの価値観や教育観があって、「この子には将来こんな大人になってほしい」という願いがあります。私もあります。それが日々の家庭での養育方針を決めていくわけですが、その方針はもちろん各ご家庭でそれぞれ異なります。幼児教育の時期は子どもたちも自分と他人を比較してみるということはあまりないかもしれませんが、小学校の段階になると、そういった意味での自他の比較ができるようになります。

 それは例えば「〇〇さんは毎日200円お小遣いもらってるって言ってる!うちも欲しい」や「〇〇さんはもう自分用のスマホを持ってる!うちも欲しい」などなど、保護者からすれば「むむむ」となることも多いです。

 そういった時は「なぜ、私は(我が家では)そうしているのか。」「私はあなたにどうなって欲しいからそうしているのか。」丁寧に理由や思いを説明してあげてください。お小遣いを渡そうが渡すまいが、200円だろうが1000円だろうが、スマホを幼児から持たせようが、自分で契約できるまで持たすまいが、そこに正解はありません。その結果がどうであろうと、正解不正解というものではないと思います。

 いずれ子どもたちは家族という枠組みから近所、地域の学校、そして社会へとより広範な枠組みへ飛び出していきます。その中で自分の家族から受け継いだ思いをベースに新しい自己を形成していくのだと思います。小学校段階では、私も含めて保護者はその大切なベースとなる部分を、子どもとの共通理解のもと育てていくときではないでしょうか。もちろん、私たち大人も常に「思い」をアップデートしつつです。

 長くなりましたが、今日の6年生の学習の様子を見ていて、子どもたちが他人の意見にしっかり耳を傾けて、理解しようとしている姿がその「自己形成」なんだなと感じました。駄文を最後まで読んでいただいてありがとうございます。