学校日記

第55回 卒業証書授与式

公開日
2025/03/14
更新日
2025/03/14

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本日、無事、卒業式を終えることができました。

卒業生は、この先への決意あふれる表情と、

気持ちがのった卒業の歌を披露して、今できる精いっぱいの自分を表現していま

した。

その姿に感動しました。

保護者の皆様方、地域の皆様方、本当にありがとうございました。


なお、卒業式 式辞ー抜粋を掲載いたします。


卒業生のみなさんご卒業おめでとうございます。

今日のこの日を迎えるにあたり、皆さんは、置かれた環境の中で、自ら、気づき、

考え、動き出していました。

最後まで学校生活を、みんなで楽しみながら、みんなで乗り切ろうという、気持

ちが見えていました。

それは誰も真似をすることのできない、君たちの良いところです。


(中略)


君たちが見せた柔軟さは、今起こっている社会の変化に対応するためにも必要な

力だとおもいます。

変化に対応しながらも、楽しみながら、自分らしさを出していく。そのように、

したたかに対応することで、人間らしく自分らしく豊かに生きていくことになり

ます。


その人間らしさとはどういうことかがこれからより一層問われてきます。生成AI

の急速な発展で人間社会は変わらざる終えなくなってきているからです。

生成AIに質問をすると瞬時に答えらしいものが出てきます。

その答えが正しいのかを見抜く力が必要と言われていますが、日々進化しており

判別はますます難しくなるでしょう。ここに人間らしさとは何かという問いの必

然性が表れています。

そして、君たちが学んできた枚方中学校はまさに人間教育を中心にすることが校

訓になっています。


人間尊重


この校訓の実現に向けて、私たちは教育を行ってきました。

その学校での生活の中で、君たちは、周りの人を尊重する姿を見せていました。


君たちが見せていた姿は、

誰かが前に出て話すときに話しやすい雰囲気を作っている。

行事とかで困っている人に気づける視野が広さがあり、

気づくだけでなく声をかけることができる優しさがある。

仲間の力を借りながら、枚方市を越えて石川県の人たちに激励を届けていました。

一緒にやろうとする人、頑張る人を支えることができる。

このように他の人を思いやることで、自分を出しやすい環境を、自分たちで作っ

ていました。

これからも、そのように振舞ってほしいと思っています。

そのような学校にしていきたいと思っています。


最後に、利他の心と、回り道や余白の必要性について話します。


南アフリカ共和国の大統領であったネルソンマンデラさんは差別との闘いをして

いた人物ですが、その最中、「自分たちの国だけが自由になるだけでは、本当の

幸せは来ていない。私の理想は世界中の差別をなくすことです」と言われ、その

ための行動をしていました。世界中を回り、自国だけでなく他の国の差別解消に

ついても訴えていったそうです。


自国や他国の幸せとなるととても大きな話のようにきこえますが、自分の身の回

りの家族や友達の幸せと考えると取り組めるのではないでしょうか。そして君た

ちは、自分のまわりことのことを考えている姿を見せていました。そこが素晴ら

しい。

自分だけの幸せは長続きしませんが、周りが幸せになると、そこから感じる喜び

は一生ものです。


今の社会は、目先の利益、利己的、自分ファースト、自国優先を主張する人の声

が大きくなっています。

また、みんな忙しいため、効率化も強く求められています。

ですが、ときに立ち止まり、自分や周りのことを考える、そんな回り道や余白が

必要なのではないかと思っています。

なぜなら、答えのない問いを考えるには余白が必要です。ぜひ君たちには、この

枚方中学校の三年間で培ったすばらしい力を発揮して、余白のある、みんなが生

きやすい未来を提案して、作っていってください。

立ち止まり、考えることを経験し、

まわりの人のことを考えることをやってきた

君たちならきっとできると思います。

君たちのこれからの活躍を祈念して、私の式辞とします。


令和7年3月14日 枚方市立枚方中学校 校長 西村 英理