2学期始業式(8月25日)
- 公開日
- 2025/08/25
- 更新日
- 2025/08/25
学校の様子
(校長式辞 一部抜粋)
一学期の終業式では、生徒の皆さんに「命を大切に、自分の命は自分で守る。」という宿題を出しました。今日、こうして皆さんと一緒に二学期を迎えられることを何より嬉しく思います。ただ、中には今日、不安な気持ちや悩み事をもって登校している人もいるかもしれません。一人で抱え込まずに、友達や先生などに気兼ねせずSOSを出して相談してほしいと思います。
今年の夏は、第二次世界大戦の終結から80年という節目の夏でした。皆さんも、ニュースやテレビのドキュメンタリーなどで、それにかかる話題に触れることが多かったと思いますし、日本では、広島・長崎の平和記念式典が行われ、戦争の記憶を次の世代へとつなぐ取組が続いています。
そんな中、この夏、改めて注目された作品がありました。それは、アニメ映画『火垂るの墓』です。8月15日にテレビ放映され、皆さんの中には視聴した人もいると思います。戦争によって家族を失い、社会からも見放された兄妹の姿を描いたこの作品は、戦争の悲惨さと、命の重み、そして「平和とは何か」を深く問いかけるもので、私は、テレビで放映されるたび、必ずと言っていいほど視聴しています。実は、私には妹がおり、作品中の兄妹と自分を重ねて、果たしてあの境遇・状況で、同じように妹を守って生きようとすることができたか?と考えながらいつも見ています。見たことがないという人は、ぜひ視聴してほしいと思います。
一方、世界に目を向けると、ウクライナでは今も戦争が続いています。民間施設が攻撃され、子どもたちが安心して暮らせない状況が続いています。80年前の日本と、今のウクライナ。時代も場所も違いますが、戦争がもたらす苦しみは変わりません。
私たちが今できることは、「平和を願う」だけでなく、「平和をつくる行動」をすることです。では、学校でできることは何でしょう?友達に優しい言葉をかけること、困っている人に声をかけること、違う考え方を受け入れること——これらはすべて、争いではなく対話を通じた理解と思いやりから生まれます。
着実な平和への一歩と実践してほしいと思っています。