夏は来ぬ
- 公開日
- 2022/04/22
- 更新日
- 2022/04/22
学校の様子
「卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ」
「うのはな」と聞くと、この歌を思い出す人も多いのではないでしょうか。
題名は、歌詞の中にもある「夏は来(き)ぬ」です。
歌は、5番まであって、その歌詞の中には、
卯の花(ウツギの花)やホトトギス、
五月雨(さみだれ)に田植えの早乙女(さおとめ)など、
5月の初夏を象徴する季語や動植物がふんだんに織り込まれています。
せっかくですから、少し説明を・・・。
上の1番の歌詞で冒頭に登場する「卯の花(うのはな)」。
これは、写真にあるように、初夏に白い花を咲かせるウツギの花を指します。
旧暦の4月(卯月)頃に咲くことから「卯月の花」=「卯の花」と呼ばれました。
「早も来鳴きて」とは、「早くも来て鳴いている」の意味です。
「忍音(しのびね)」とは、その年に初めて聞かれるホトトギスの鳴き声を指し、『古今和歌集』や『枕草子』などの古典文学作品にも登場する古語の一つです。
こうして歌詞を一つひとつ読み解いていくと、いろいろなことがわかって、おもしろいですね。