開校式校長式辞
- 公開日
- 2022/06/19
- 更新日
- 2022/06/19
学校の様子
雨の晴れ間に降り注ぐ日ざしの強さに初夏を感じる折、本日はご多用の中、ご臨席を賜りました、枚方市長 伏見 隆 様、枚方市議会 議長 木村 亮太 様、枚方市教育委員会 教育長 尾川 正洋 様はじめ多数のご来賓のみなさま、今日ここに本校開校式を挙行できますこと、みなさまの力強いご支援あってのことと、高いところからではございますが、深く御礼申し上げます。
また、開校式は、全児童と保護者が一堂に会して行いたいと考え、コロナ禍でも大人数が集まって実施できる広い会場を探していたところ、この会場を提供いただいた関西外国語大学 理事長・総長 谷本 榮子 様はじめ本日もこの会場でお世話になっている関西外国語大学関係者の皆様には感謝申し上げます。ありがとうございます。
さて、児童の皆さん、高陵小学校と中宮北小学校が統合してできた禁野小学校は、2校からの児童と転入生を迎え、約2ヵ月が経ちました。お友だちはたくさんできましたか。学校は楽しいですか。校長先生は毎朝、校門に立ち、また毎日、授業や休み時間の様子を見て、みなさんが、お友だちと仲良く、楽しそうにしている姿を見て、とてもうれしく思っています。
校長先生は、いろいろな話をみなさんにしていますが、今日は禁野小の先生方のことをお話しし、皆さんにも参考にしてほしいと思います。校長先生は、先生たちに言ってみたい言葉がありました。それは「やってみたら」という返事の言葉です。では、「やってみたら」と校長先生が答えるための先生たちの言葉や質問はどんなものになるでしょう。
おそらく、「〜をしてみてもいいですか」や「あることをしたいのですが、どうでしょうか」などで、これまでと違った何かをするための許可やアドバイスを求める内容になるでしょう。つまり、今までと違ったことや、何か新しいことをしてみたい、うまくいくか分からないけど挑戦したいということを、校長先生に相談し、私が、それを「やってみたら」と答える。こんなことをしたいと思っていました。
経験したこともないことをすることは簡単ではありません、はっきり言って難しいです。粘り強く、我慢強く取り組まなければなりません。特に先生たちはそうです。なぜなら、みなさんや保護者の方への責任があるからです。先生たちには、「これまでしていた同じことを繰り返すという考えでは発展はなく、現状維持は後退です。」と、お話ししたことがあります。
そして、実は、この二ヶ月間、校長先生は、何度も「やってみたら」と答え、禁野小学校の先生たちは、様々な挑戦をすでに行っています。もちろん今後も続くと思います。
みなさんにも先生たちのように新しいことをすることを恐れず挑戦すること、粘り強く、我慢強く取り組むことをしていってほしいと思います。挑戦して失敗することは失敗ではありません。むしろ挑戦しないことが失敗です。
この「やってみたら」という言葉は、「やってみなはれ」という大阪弁で大阪のお二人の有名な方もよく社員に使っていたとのことです。パナソニックの前身・松下電気器具製作所を創立した松下幸之助さんとサントリー創業者の鳥井信治郎さんです。機会があれば調べてみてください。
これから大人の方にお話しをしますので、児童のみなさんは少し待っていてくださいね。理解できる内容もありますので、静かに聞いてください。
保護者・地域のみなさまには、この二ヶ月間、本校教育活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。禁野小学校は新しい学校として出発し、枚方市の新しい時代の学びを実現する学校施設のモデル校としても期待されています。そして、主体的・対話的で深い学びのための自由度の高い学習空間や多機能な学校図書館、グローバル社会に生きる資質・能力を育てる設備、ICT機器を備えた学校を作っていく予定となっています。
学校施設などのハード面も大切ですが、ソフト面もモデル校となるべく充実した教育活動を行っていきたいと思っています。
また、先日、五月号の学校だよりでもお知らせしましたが、現在の小学生が働き盛りの30〜40代になる2050年頃は、人口が今の4分の3、高齢者が4割、労働人口減少が激しく、テクノロジーの力を借りて生きていくSociety 5.0の時代になると予想されています。そのような時代でもやはり人間中心の社会になるとのことですので、言語能力、情報活用能力、問題発見と解決能力を身につけ、将来たくましく生きぬく力を育てることが大切だと考えています。
今年度は、禁野小学校の教育活動の土台作りとして、人権教育の充実、個別最適な学びと協働的な学び・問題解決型学習・英語教育の推進、地域とともにある学校づくりを重点取組事項として、知徳体のバランスの取れた生きる力を育ててまいります。学校目標には知徳体の目標の他に「日に新た」という言葉を加え、毎日を大切にし、向上心を持って自らを日々成長させようとする子どもになってほしいという願いを込めています。教職員一丸となって充実した教育活動を目指し、行ってまいりますので、何卒、皆様のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
終わりになりますが、これまで長きにわたり多大なるご支援、ご指導を賜りました枚方市と枚方市議会、枚方市教育委員会、高陵校区コミュニティと中宮北校区コミュニティの地域の皆様、保護者の皆様をはじめ、開校に向けてご尽力いただきました全ての皆様に重ねて御礼申し上げますとともに、これまで同様、温かいご支援をいただきますことを心よりお願い申し上げ、式辞といたします。
令和四年六月十九日
枚方市立禁野小学校 校長 新保 喜和