2月10日(水)6時間目、2年生総合学習のクラス内発表の様子その9
- 公開日
- 2021/02/10
- 更新日
- 2021/02/10
学校の様子2019
2年生総合学習のクラス内発表の様子の最後のページです。これまでは発表者の写真を掲載してきましたが、このページに写真は、聞き手の様子の写真です。聞き手も本当に熱心に聞いて、発表者にクイズにも一生懸命答え、そして質問等もしていました。教科学習に関係するものも含めて、みんな結構良い勉強をしたと思います。それも学習内容はすべて生徒の自主的・主体的内容で、本来学習とはこのようなものでなければならないと思います。今の学校教育のように、学習する内容を与えられ、指示されてする勉強では、主体性が育たず、創造力などほとんどつかないでしょう。
月曜日の夜、21時からテレビ東京でやっている「私が日本に住む理由」という番組で、ジョージアという国の代理大使が出演していましたが、その中で、ジョージアの高校の授業はディスカッションが主体で、日本の授業のスタイルとは全く異なると言っていました。このことは広く知られたことですが、欧米諸国の授業スタイルは高校だけでなく、小学校や中学校でも、生徒のディスカッションで授業が進んでいくのが基本スタイルです。
ジョージアの代理大使は他にも、日本の「集団主義」について取り上げていました。この、日本の集団主義と欧米の個人主義の違いが、教育の形に現れてきているのです。日本の教育は集団教育で教育内容を平等にし、誰にでも同じ内容を学ばせる。でも本当は個人個人教育に求めている内容は異なるはずだし、一人ひとりの能力や興味等も異なるわけです。個人主義の欧米では教育内容も一人ひとり求めるものが異なるので、教育内容を平等にするのではなく、誰もが自分の求める教育を受ける機会を平等にしていくという考え方が基本になっている。つまり平等の基準や意味が全く異なっているのです。
私はこの集団主義教育は1から10のモノを正確に作る技術を発展させるには適した教育で、0から1を創造して作っていくモノづくりには欧米の個人主義教育が適していると思っています。日本が常に全く新しいものが作れず、欧米で発明・発見されたことの2番線時の物づくりしかできないのは、この集団主義教育のもたらすものなのです。国民一人・単位時間当たりの生産性(労働対価としての利益)が欧米に対して常に低い(先進諸国の中で最低)なのは、この集団主義教育の責任だと思っています。
これからの時代、日本の経済を維持していくためには、この集団主義の教育を誇示主義の教育の形態に大変革させ、国・そして国民・マスコミが一致協力して推し進めなければ、今の子どもたちが大人になった頃は、日本はとても経済的にしんどい国になっていると思います。中国は、最初日本の集団主義的な進み方をしながら、日本の教育や社会形態の欠点もすぐに見抜き、欧米型教育や欧米型の社会形態をうまく取り入れ、素晴らしい速度で日本を追い越していきました。日本が20年から30年前に個人主義教育の形態に移行し、一人ひとりの人間に適したそして最大限その人の能力を発揮できるような教育形態に変更していたなら、こうはならなかったようにも思います。何せ教育には時間が掛かります。変更してもその効果がでるのは30年後以降です。しかも集団主義教育で育った国民しかいない国で個人主義教育の形態に変革するのは大変です。おそらくそれだけで20年近くかかるでしょう。そしてその効果が出るのに30年。合わせて50年。そこまで日本という国に立ち直れるだけの経済力や財力が残っているでしょうか。はなはだ疑問です。再び日本が今のように戻るには、明治維新の時と同様の日本人のエネルギーが必要になってくるでしょう。その力が今の日本人にもてるかどうか…。なにせ、「してもらう、させられる」の状態なのですから…。
まずは何としても、「してもらう させられる人から する人へ」となり、強靭なエネルギーでもって大改革を進め、出来る限り早急に個人主義教育の形態に移行し、0から1を創造できる国にしましょう。
山田中学校の生徒の皆さん、ここまで書いたことはとても難しいことですが、あなた方がこれをやっていかないとこの先の日本は真っ暗かもしれません。自分自身でしっかりと考えて、マスコミや周りの人が言ってるからではなくて、自分の考えで行動できる人になりましょう。