最新更新日:2024/06/01
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五常小学校 教育重点目標「自ら学び、自他を尊重し、仲間と高めあえる子の育成」

【卒業式式辞 渾身の力で】

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↑↑↑校門監視ボランティアの皆さまが、まさに卒業式に「花を添えよう」と植えられたものです。

教職員からは長いと批判されました(笑)。しかししか〜し、いつも話は短くしているので、この卒業式だけはわがまま言わせてもらい、渾身の力を振り絞り、巣立っていく子どもたちへの気持ちを伝えました。冒頭を割愛し途中から記載します。
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本日、ご来賓である地域の方々は、出席を控えられていますが、常日頃より広く本校の教育活動にご支援、ご協力を賜っており、校門や登下校の街角においても、愛情を持って児童を見守ってくださっています。この場をお借りし、心から厚く御礼を申し上げます。

卒業生の皆さん
今日は、皆さんの門出をお祝いし、ささやかではありますが、はなむけの言葉を贈ります。
皆さんは、一体何のために勉強するのか。このことに悩んだ人もいると思います。これに対して、今日は3つ伝えたいと思います。

なぜ勉強するのか、一つ目は、
皆さんたち自身の手で、新しい未来をつくるためです。
皆さんが良く知るドラえもんは、2112年9月3日生まれ。22世紀のネコ型ロボットです。人生百年時代が到来し、2009年から2010年に生まれた皆さんの多くが、21世紀を駆け抜け、22世紀を見ることになります。

その間、社会はますます激しく、変化していくことでしょう。未来を正確に予測することなど、誰にもできません。そんな中でも、みなさんは、未来に向かって突き進み、未来をつくる必要があります。
そのためには、何千年、何万年、気の遠くなるような人類の歴史で発見された知識と知恵を、早く効率的に学ぶ必要があります。それが詰まっているのが、実は教科書であり、学校での勉強なのです。

今、3角形の面積の公式を自分たちで思いつく必要は無いのです。偉大な哲人、賢人たちが作ってくれた道を、皆さんは堂々と進めば良いのです。みなさんは、勉強することによって、偉大な哲人、賢人たちの肩に載って、悠々と輝かしい未来に進んでください。

なぜ勉強するのか、二つ目は、
勉強をするのが、皆さんの将来の可能性を開くのに、最も効率的な方法だからです。

既に中学入試を経験し、私学に進む人たちもいるでしょう。
多くの人にとって、今から3年後には、高校受験があり、その3年後には大学受験が待っています。

日本の入試制度はある意味で優れていると考えています。なぜなら、入試は、全員の努力と結果を問う、平等な勝負だからです。最低でも、教科書を中心にきちんと授業を受けていれば、合格点に達する学力を身につけることができます。努力が点数に反映されやすい、公平な仕組みです。経済的ものなど、家庭の環境に関係なく、平等にチャンスが与えられています。

このような、どの人間にも平等な制度を利用しないと言うことは、もったいないことです。世の中で、最も大事なことは機会の平等だと思います。誰もがチャンスを掴める機会があるということです。

なぜ勉強するのか、三つ目は、社会の真実を見極める力をつけるためです。
例えば、算数・数学とは、単に数字を扱う勉強ではありません。筋道を立てて考え、真実を見極める力を身につけるためのものです。

先日、皆さんに向けたビデオメッセージで、エジソンの「電球」の発明の話をしました。エジソンは、なんと6000回もの実験失敗を乗り越え、「電球」を世に送り出しました。

皆さんが読んだエジソンの伝記では、エジソンが、1人で実験室にこもったまま食べることや寝ることも忘れて研究に打ち込む姿が描かれ、そのイメージが強く残っていると思います。しかし、6000回の実験失敗、と言うことを聞いたときに、オヤ、と思った人がいるのではありませんか。ここで割り算が役に立ちます。もし1日に一つの実験結果を出すならば、6000日かかってしまいます。エジソンは発明当時30歳そこそこです。

実際はどうだったのか。ある人が当時の記録を調べたところ、エジソンは想像とは全く異なる人物でした。エジソンは、1人を好まず、電球発明のために、熟練科学者などを30名も揃え、当時最新鋭の実験室で、24時間体制で研究をしていたと言うことです。電球は、一つのひらめきから生まれたのではなく、化学者、数学者、技師、ガラスの職人などの叡智を結集した発明だったのです。

算数・数学的にものを考えると、常識とされる話のおかしさに気づき、それを指摘することができます。聞こえの良い言葉や雰囲気に飲まれることなく、ものごとを冷静に見ることができるのです。

結びに
今社会では、いろんな悲しいことが起こっています。しかし、未来はきっと良くなると断言します。人類の歴史には、多くの栄光があり、そして大変な悲劇もありました。しかし、長い時間で見れば、社会はずっと良くなり続けています。

皆さんは、1人ひとり、素晴らしい能力を持っています。
皆さんは、全校児童、家族、パナソニックパンサーズの選手・フロントの方々、枚方市教育委員会、そして枚方市の伏見市長までも、皆さんの力によって大きく動かしたではありませんか。皆さんの豊かな発想、大変な努力、果敢な行動、そして仲間との団結によって、大きな成果を挙げたではありませんか。

皆さんが、これから力強く、しなやかに、粘り強く生きて、自らの力で未来を切り開いていくことを、心から期待しています。外側からはわからないけれど、深い悩みを抱えている、そんな人もいると思います。

しかし、大丈夫、必ず、皆さんの未来は、世の中は、必ず良くなります。
自信を持って、人生に挑戦してほしい。過去に生きる大人たちに、未来を作る力はありません。皆さんたちの手で、皆さんたちだけの未来をつくってください。
心からこのように願い、はなむけの言葉といたします。

※引用(リスペクトの意味を込めて)
「ミライの授業」 滝本哲史著
「マインドセット」 キャロル・S・ドゥエック著 

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