学校日記

4月24日 教育の未来をのぞく、非常に濃密な一日

公開日
2026/04/27
更新日
2026/04/27

研修

枚方市教育委員会教育研修課上田主幹・渚西中学校区の先生方をお迎えし、札幌国際大学の安井正樹准教授による講演・研修会を開催しました。

安井先生は、元小学校教諭でありながら、現在は文部科学省の学校DX戦略アドバイザーも務める教育のスペシャリストです。「一人ひとりの良さを伸ばし、自己決定できる教育の推進」をテーマに、最先端のICT活用から、心温まる学級経営の秘訣まで、多岐にわたるお話をいただきました。

保護者の皆様にもぜひ知っていただきたい、これからの教育のカタチをご紹介します。

1. 日本の「当たり前」を問い直す

安井先生は、ドイツやオランダなど海外の事例を引き合いに出し、日本の教室の「当たり前」に一石を投じました。 例えば、「教室の机の高さがみんな同じ」ということ。 身長が違うのに机が同じなのは、対話のしやすさよりも管理のしやすさを優先しているのではないか?という視点です。子どもたちがリラックスして、友達と顔を見合わせて「これ見て!」と言える環境づくりが、学びの第一歩であることを再確認しました。

2. 生成AIと「包丁」の教育

今話題の生成AIについても議論が及びました。安井先生はAIを「包丁」に例えます。

「包丁は人を幸せにする料理にも使えるし、人を傷つけることもできる。AIも同じ。テクノロジーそのものが悪いのではなく、それを使う『心』を育てることが、これからの教育に最も必要なこと。」

安井先生は、AIで作ったフェイク画像を見せながら、ネット上の「いいね」よりも「リアルな自分の成長」が大切であることを子どもたちに伝えていく重要性を強調されました。

3. 「答えを教えない」ことが、当事者意識を育てる

研修の中で、北海道の「ヒグマ出没」のニュースを題材にした議論がありました。 「クマが出て危ないね」で終わるのではなく、「なぜクマは街に出てきたんだろう?」「山に食べ物がないのかな?」と問い続けること。 大人がすぐに答えを与えず、子どもと一緒に考え、問い続けることで、社会の問題を「自分事」として捉える「優しい心」と「考える力」が育まれます。

4. 放送教育(テレビ番組)の意外な力

NHKの「がんこちゃん」などの教育番組は、単に映像を見るためのものではありません。 クラス全員で同じ映像を見て、同じ瞬間に笑ったり驚いたりする「共同体験」が、クラスの絆を深めます。先生方は、番組を見ている時の子どもたちの「目の輝き」を観察し、そこから一人ひとりの興味を引き出す授業設計を学んでいます。

これからの取り組み

  • 対話の練習: 「なんでそう思ったの?」と聞き合える、温かい空気作り。

  • 主体的な学び: 子どもたちが「知りたい!」と身を乗り出すような授業の工夫。

  • ICTの正しい活用: 便利さだけでなく、倫理観(情報モラル)もセットで指導。

研修の5時間目には、安井先生に全クラスの授業を見ていただき、6時間目には実際に6年生の社会科でモデル授業をしていただきました。子どもたちが目をキラキラさせて学ぶ姿は、まさに私たちが目指す教育の姿でした。

これからも、地域・家庭と手を取り合いながら、子どもたち一人ひとりの良さを伸ばしていく教育を推進してまいります。