阪神・淡路大震災から30年
- 公開日
- 2025/01/17
- 更新日
- 2025/01/17
学校の様子
阪神・淡路大震災から今日で30年を迎えました。生徒の皆さんは当然ながら当時は生まれていなかったわけですが、私は毎年1月17日を迎えるたびに当時のことを思い出します。
とはいえ、当時私は大学に進学し、住まいは大阪ではなかったので、私自身が震災を直接体験したわけではありませんが、その日はいつも通り、朝練習のために寮を出て6時に大学のグランドで集合をしました。集合後にいくつかのグループに分かれて練習が始まるのですが、グループの先輩が「実家大丈夫か?大変なことになっているよ」と教えてもらったことで、はじめて大きな地震があったことを知りました。先輩に断りを入れたのち、関西出身の部員と寮に戻り、テレビをつけましたが、画面越しに映った映像は目を疑うようなものでした。倒壊している家屋、そして高速道路、電車は転倒し、レールは金属がこんな形になると想像ができないような曲がり方をしていました。火の手や煙が複数で立ち上り、間違いなく自身が想像できる範疇を超えた出来事が起きたことがすぐに認識できました。携帯電話も普及していなかった時代。私も含め、関西出身の寮生がすぐに実家に電話をかけるも、つながることはなく、不安でしかなかった中で、とりあえず授業を受けたことを覚えています。その後、実家には昼頃に連絡がつき、少し安心しましたが、その後も続く余震の状況をテレビ越しに見ていました・・・
6000人を超える犠牲者を出した震災から30年となるのに合わせて、NHKは被害が大きかった神戸市や西宮市など兵庫県内の12の市に住む人を対象にインターネットでアンケートを行いました。2038人から回答を得ましたが、そのうち震災を経験した1269人に「震災の記憶や教訓が風化していると思うか」尋ねたところ、「そう思う」・「ややそう思う」をあわせて6割を超える結果でした。
日本は、多くの火山活動が活発であることや地形上4つのプレートがぶつかる場所に位置していることから、世界的にも地震が多く発生する国の1つで地震とともに生きる必要があります。
30年の時間の経過とともに、薄れていく記憶の中でも、阪神・淡路大震災から得た多くの教訓を風化させることなくその出来事を共有することで、同様の災害が今後発生した際に、地震に備えた対策や準備、そして日常生活において防災意識の向上につなげることで皆さん自身の命だけでなく、大切な存在を守っていくことにつなげていって欲しいと願っています。
阪神・淡路大震災の記憶を風化させないことは、未来の安全と安心に繋がる重要な要素です。今日という30年の節目を大切に、そして、その事実を知る機会と捉え、風化させることなく皆さんと一緒に心に刻んでいきたいと思います。