(1年生)答えが違う不思議
- 公開日
- 2026/06/08
- 更新日
- 2026/06/08
学校の様子
1年生の算数の授業にお邪魔したときのことです。 子どもたちは、黒板の画面に映し出された動画教材を、まるでマジックショーを見るかのように食い入るように見つめていました。
動画では、5つのコップのうち、たった1つだけに「マーク」がついています。その5つのコップが画面の中でシャッフルされ、あちこちに順番に動いていきます。 「さあ、動き終わったとき、マークのついたコップはどこにあるかな?」
担任の先生が子どもたちに問いかけると、なんともおかしな、そして興味深い現象が起こりました! コップの位置そのものは、みんな目でしっかり追えていたので全員が「分かって」います。それなのに、いざ発表してもらうと、子どもたちの「答え方」がバラバラになってしまったのです。
「右から〇番目だよ!」 「ちがうよ、左から〇番目!」
そうです。どこを「基準(スタート)」にするかによって、同じ場所を指していても表現の仕方がガラリと違ってくるのです。子どもたちは「あれ?みんな分かっているのに、なんで言い方が違うんだろう?」と、心地よい不思議さに包まれていました。
実は、この一見当たり前に思える表現の違いは、私たちの社会の歴史そのものでもあります。かつて世界で作られていた「地図」も同じでした。それぞれの国が自分の都合の良い基準で位置を表していたため、大昔の人々は大変な困り感を抱えていたのです。だからこそ、人類は「世界共通の基準」を定め、どの国の人が見ても同じ位置だと分かるように工夫を重ねてきました。
日々の何気ない算数の学びの中に隠されている、先人たちの生きて働く知恵。 「右から」「左から」という言葉の大切さを肌で感じた1年生は、こうして社会を支える大切なルールの根っこを、ワクワクしながら学んでいます。