9月29日 円の面積に迫る!
- 公開日
- 2025/10/01
- 更新日
- 2025/10/01
6年生
算数の授業で「円の面積」の求め方を考える授業が行われました。
子どもたちが既習の知識を総動員し、見事、円の面積の公式「半径 半径 円周率」を導き出す様子は、まさに数学的な探究の醍醐味を感じさせる時間となりました。
「なぜ、その公式なの?」からのスタート
授業は、「円の面積はどうやって求めればいいのだろう?」という問いかけから始まりました。中には予習で公式を知っている子もいましたが、先生はあえて「なぜその公式になるのか」という根源的な問いを提示しました。
子どもたちは、今まで学習した長方形や三角形、平行四辺形といった「既習の図形」の面積の求め方を使えないかと考え始めます。最初は方眼紙を使ってマス目を数えておおよその見当をつけたり、円に内接・外接する正方形の面積から、円の面積が「半径を1辺とする正方形の面積の2倍より大きく、4倍より小さい」ことを確認したりしました。
円の「等積変形」に挑戦!
いよいよ授業のクライマックスです。子どもたちは、円を細かく分けて形を変える「等積変形」の考え方を使って、円の面積を求められる図形に変形することに挑みました。
円を扇形に分割:まず、円を16等分、32等分といった具合に、同じ大きさの扇形にどんどん細かく分割していきます。
並べ替えで長方形(または平行四辺形)に近づける:分割した扇形を、互い違いになるように並べ替えていくと、その形はだんだん長方形(あるいは平行四辺形)に近づいていくことに気付きます。
公式の発見:この長方形(または平行四辺形)の面積を求めることで、円の面積が導き出されます。
長方形のたての長さは、扇形の半径(円の半径)にあたります。
長方形のよこの長さは、扇形の弧の長さ(円周の半分)にあたります。
よって、長方形の面積は「たて よこ」ですから、「半径 (円周 2)」となります。さらに円周の公式「直径 円周率」や「半径 円周率」を代入することで、ついに「半径 半径 円周率」という円の面積の公式を、自分たちの力で導き出すことができました。
探究の楽しさを実感
複雑に思える円の面積の公式も、細かく分割して既習の図形に当てはめて考えることで、論理的に理解できることが分かりました。
子どもたちからは「分けるほど、長方形にぴったりになっていくのが面白かった!」「ただ公式を覚えるだけじゃなくて、なんでそうなるのかが分かってスッキリした」といった声が聞かれ、「考える楽しさ」や「数学の美しさ」を実感した様子でした。
この探究の経験が、今後の学習への大きな意欲につながることでしょう。