10月7日 宇宙の旅人、私は何者? 6年生が自ら問いかける道徳授業「夜空〜光の旅」
- 公開日
- 2025/10/08
- 更新日
- 2025/10/08
5年生
6年生の教室で、一風変わった道徳の授業が行われました。
テーマは教材「夜空〜光の旅」。
今回の授業では、先生ではなく子どもたち自身が進行役となり、「美しいもの、気高いもの、大いなるものに触れる感動」について、深い対話を繰り広げました。
進行役もファシリテーターも子どもたち
授業は、数人の児童が調べた情報をもとに始まりました。
教科書の記述にある「北極星までの距離は430光年、今届いている光は430年前に放たれたもの」という事実を、わかりやすく説明。
そして、司会進行の児童が、本日の中心的な問いを投げかけました。
「430年前の光を見て、みんなは何を感じた? 私たちの『今』って、宇宙の長い時間の中で、どんな意味があるんだろう?」
「俺ってなんなんだ?」深まる自己との対話
問いかけの後、子どもたちはすぐにグループでの対話へ。教員が見守る中、対話のファシリテーター役も児童が務め、全員が発言できるように工夫しました。
特に「俺ってなんなんだ」という戸惑いや、「自分の生まれる前のことだからわからない」という正直な意見は、宇宙という「人間の力を超えた大いなるもの」を前に、子どもたちが抱いた「畏敬の念」の深さを物語っていました。
「未来へのバトン」として授業を締めくくる
対話の終盤、子どもたちは「長い地球の歴史の上に今の自分たちがいる」という視点から、「これから先をどう生きていくか」へと視点を移しました。
一人の児童が、「430年後の人たちに届く光を、私たちは今見ている。私たちも、未来へ何か良いものを残していかなきゃいけない」と発言すると、全員が真剣な表情で頷きました。
子どもたち自身が問いを立て、考え、議論を深めることで、「夜空〜光の旅」という教材の持つ本質的なメッセージをしっかりと受け止め、自己を見つめ、よりよく生きることへの意識を高めた、主体的で深い学びの場となりました。
今回の授業は、子どもたちが自ら教材を解釈し、それを発信するという、「子ども主体の道徳授業」の新しい可能性を示すものとなりました。この学びを糧に、彼らがどのような未来を築いていくのか、期待が膨らみます。