最新更新日:2024/06/27
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『夢と志を持ち、可能性に挑戦する“枚方のこども”の育成』〜子どもたちの未来への可能性を最大限に伸ばす枚方の教育〜

第3回 校長会(1)

校長先生方、こんにちは

(はじめに)

文化庁次長の合田哲雄さんは、日本教育新聞のコラムの中で教育を「ゆとりか詰め込みか」、「探求か習得か」、「異端か正統か」「流行か不易か」の2項対立に終始するのはもったいないとしたうえで、こうした分断を最小化するには、不確実さや複雑さの中で他者と対話しながら考え続けることが大切であると説かれています。

スライドでもお示しましたように、系統主義か経験主義かの問いに対する解は、両極にはありません。
2項対立を越えた対話の深化が、納得解、つまり中庸(ちゅうよう)の形成に不可欠だと、合田さんは論じています。


因みに、古代ギリシャの哲学者アリストテレス(紀元前384〜紀元前322)は、「中庸」を「人間の徳」として論じています。
彼が中庸を徳として位置付けたのには理由があります。

当時人々は、ポリスと呼ばれる都市国家で共同生活を送っていました。狭い都市国家の中では、互いに協力しあうことで初めて生活が成り立っていました。言い換えると、極端な行動に出ないことが求められたのです。

それ故、中庸は徳とされていたのです。

この場合、行動が偏りすぎるのはダメで、両極端の中間こそが中庸とされており、
例えば「臆病」と「無謀」の間の適切な状態、それは「勇敢」となります。

同じく「無感覚」と「放埓(ほうらつ)」の中間は「節制」、
「追従(ついしょう)」と「無愛想(ぶあいそう)」の中間は「好意」、
「卑下」と「自慢」の中間は「誠実」となります。

ほどほどの感覚を掴むのは大変ですが、合田さんの言われるように、学校経営においても、2項対立を越えて最適解である「中庸」を形成するには「対話」が必要不可欠だと感じています。

ここからは自戒を込めて申し上げますが、トップダウンだけでは学校経営は難しい時代になっています。

それでは、ボトムアップだけで学校経営は成り立つのでしょうか?
「トップダウン」か「ボトムアップ」か?

この2項対立においても、校長は学校経営ビジョンや教育哲学は教職員にしっかり伝え、方法論については教職員の意見を掬(すく)い取りながら、「対話」や「熟議」でもって最適解を創造することが求められているように思います。

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