(5年生)「あえて水を抜く」試練の知恵
- 公開日
- 2026/07/21
- 更新日
- 2026/07/21
学校の様子
本校の5年生が、土を耕すゼロからのスタートで見事につくりあげた招提小の田んぼ。青々と育った稲がしっかりと根を張り、力強い生命力を感じさせてくれています。
しかし、これから迎えるのは猛暑や猛烈な雨、台風が予想される夏本番です。どんなに厳しい天候に見舞われても稲が倒れず、力強く大きく育ち切るために、本日より大切な工程である「中干し(なかぼし)」をスタートしました。
「中干し」とは、一度田んぼの水をすべて抜き、土をあえて乾燥させる作業です。一見すると「水が必要な稲に水をあげない」という不思議な行動に見えますが、ここには先人たちが長い歴史の中で導き出した見事な科学的知恵が詰まっています。
あえて土を乾かして亀裂を入れることで、土の奥深くへ空気を送り込みます。すると稲は、酸素と水を求めて根をより深く、力強く大地へと伸ばしていきます。 「過保護に育てる」のではなく、「適度な負荷を与えることで根本的な自律力を高める」。この『中干し』という逆説的な工程の意味を客観的に理解し、稲の生命力と先人の技術思想を読み解く大切な学びの機会です。
ただ米を育てるだけでなく、農業に潜む昔の人々の試行錯誤と智慧(インテリジェンス)を身体全体で学ぶ5年生。この試練を乗り越え、たくましい根を張った稲とともに、子どもたちの知性とたくましさもまた、深く強く成長していきます。