運動場で体験!流れる水の働き
- 公開日
- 2025/10/23
- 更新日
- 2025/10/23
5年生
理科の授業では、「流れる水の働き」をテーマに、学校の運動場の端で大掛かりな実験を行いました。教室を飛び出し、実際に土と水に触れながら、自然の力を肌で感じる学習となりました。
実験の目的と方法
この実験の目的は、流れる水が地面をどのように変えるのか、その浸食(削る)、運搬(運ぶ)、堆積(積もらせる)の働きを直接観察することです。
地形作りと川の設置:運動場の土を使い、スコップで穴を掘って溝を作り、水の流れ道、つまり「川」のモデルを作りました。
旗の設置:川の流れの様子を分かりやすく記録するため、流れ道の変化しそうな場所に小さな旗を立てました。
水の供給:ジョーロを使って水を流し、人工的な「川の流れ」を作りました。
観察と記録:水が流れる様子をじっくりと観察し、特に旗の周りや流れの速い場所、カーブの内側と外側がどのように変化していくかを動画で撮影しながら記録しました。
観察された水の働き
子どもたちは、水の流れが時間とともに地形をダイナミックに変えていく様子に驚きながら、理科で学んだ知識と実際の現象を結びつけることができました。
1. 削る働き(浸食)
水が勢いよく流れる場所、特にカーブの外側や流れがぶつかる場所の土が、みるみるうちに削られていくのが観察されました。
立てた旗の根元の土がえぐられ、旗が倒れそうになるほどの浸食が確認できました。これは、川の流れが岸を削る働きと同じです。
2. 運ぶ働き(運搬)
削られた土や砂が、水の色を濁らせながら下流へと運ばれていく様子がはっきりと見て取れました。
流れの速さによって、運ばれる土の粒の大きさ(砂や泥)が変わることも確認できました。
3. 積もらせる働き(堆積)
水が流れをゆるやかにする場所、特にカーブの内側や溝の終わりに、運ばれてきた砂や泥が積もっていく様子が観察されました。
この堆積によって、流れが弱くなった場所では、少しずつ新しい「岸」や「砂場」のような地形が形成されていきました。
実験を終えての感想
実験を通して、子どもたちは「たった少しの水でも、時間をかけると大きな地形の変化をもたらす」ということを実感しました。
「動画で流れの速さと地形の変化を後から何度も見返せるのが良かった!」「旗が倒れそうになった時、水の力がすごく強いんだと分かった」といった声があがり、教科書の中の知識が、生きた学びへと変わる貴重な体験となりました。
今回の実験で学んだ流れる水の働きは、川の氾濫や土砂崩れといった自然災害のメカニズムを理解するための大切な一歩となります。
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