学校日記

5月15日 墨の濃淡、にじみ、かすれ…多様な技法に挑戦!水墨画の世界に浸る

公開日
2025/05/17
更新日
2025/05/17

6年生

図工の授業では、日本の伝統的な絵画である水墨画に挑戦していました。普段とは異なる画材、墨と筆、そして半紙を前に、子供たちは目を輝かせています。

今日の授業のテーマは「色々な技法を使って水墨画の練習」。先生からは、墨の濃淡の出し方、にじませ方、筆のかすれ具合など、水墨画独特の様々な技法について説明がありました。

いよいよ実践です。まずは基本となる墨の磨り方から。硯に水を少量ずつ垂らし、墨をゆっくりと丁寧に磨ります。墨の香りが教室に広がる中、子供たちは静かに筆に墨を含ませていきます。

練習では、線描きの基本から始まりました。 細い線 や 太い線、速い線や遅い線など、筆の運び方一つで様々な表情が生まれることを体験します。最初は戸惑っていた子供たちも、何度か筆を動かすうちに、少しずつ線の強弱やリズムをつかみ始めたようです。

次に、墨の濃淡を活かした表現に挑戦です。薄墨、中墨、濃墨と、墨の濃度を変えることで、奥行きや陰影を表現できることを学びます。水を含ませた筆でぼかしたり、わざと滲ませたりする技法にも挑戦し、偶然生まれた表現に驚きや発見があったようです。

「先生、見て!なんかいい感じになった!」

ある男の子が、滲ませの技法で描いた作品を嬉しそうに先生に見せていました。墨の色と水の広がりが生み出す、予期せぬ美しいグラデーションに、周りの子供たちも興味津々です。

また、筆のかすれを意識的に作り出す練習では、筆の水分量を調整したり、紙に筆を寝かせるようにして描いたりする技法を学びました。かすれた線は、岩肌や木の質感、風の動きなどを表現するのに効果的です。子供たちは、それぞれのイメージに合わせて、様々なかすれ具合を試していました。

授業の終わりには、今日練習した様々な技法を一つに組み合わせて、思い思いのモチーフを描いてみました。山、川、木、花…子供たちの自由な発想と、それぞれの技法への挑戦が、個性豊かな作品を生み出していました。

今回の授業を通して、子供たちは水墨画の奥深さと、筆と墨の可能性を肌で感じたことでしょう。墨の濃淡や滲み、かすれといった技法を習得することで、より豊かな表現ができるようになるだけでなく、日本の伝統文化に触れる貴重な経験になったはずです。

次回の授業では、今日学んだ技法を活かして、いよいよ本格的な水墨画の制作に取り組む予定です。子供たちがどのような作品を生み出すのか、今から楽しみです。