学校日記

「無限大プロジェクト」が拓く子どもの可能性~校長が託す「当事者意識」の醸成~

公開日
2025/06/26
更新日
2025/06/26

無限大プロジェクト

本日、校内を舞台に、子どもたちの「無限大プロジェクト」による一大イベント「学校かくれんぼ」が開催されました。

給食の時間に発起人の児童が全校児童に呼びかけ、詳細なルール説明を行うという運びとなりましたが、結果は大成功。

多くの児童が廊下を走ることなく、参加者全員が見事に隠れた友達を見つけ出すことができました。

さて、「無限大プロジェクト」――大人の視点、特に学校運営を預かる校長としては、正直に申し上げて、様々なリスクが頭をよぎる企画であることは否めません。

子どもたちが主体となる活動は、予期せぬ事態や安全面での配慮、教員の負担増など、検討すべき課題が山積しています。

では、なぜそれでもこのプロジェクトを全面的に了承し、推進するのか。

その目的の一つは、まさに「たくさんの当事者をつくること」に他なりません。

今日の学校かくれんぼの成功は、まさにその証左です。発起人となった児童は、プロジェクトを成功させるために、給食の時間という貴重な場で、全校児童に向けて熱のこもった呼びかけを行いました。単に「参加してください」と伝えるだけでなく、「廊下を走らないこと」など、安全面や目的達成のために必要なルールを、自分たちの言葉で、説得力を持って伝えました。

この「伝える言葉の力」は、発起人自身が「このプロジェクトを成功させたい」という強い当事者意識を持っていたからこそ宿るものです。「廊下を歩きましょう」と大人が繰り返し注意しても、つい走ってしまう子どもたちがいます。
しかし、自分たちの企画であり、自分たちが作ったルールだからこそ、それを守ろうとする意識が働く。今日の「多くの児童が廊下を走ることなく」という結果は、この当事者意識が子どもたちの中にしっかりと根付いていることを示しています。
子どもたちは、自分たちのアイデアを形にし、周りを巻き込み、そして成功させるという一連のプロセスを通して、単なる「楽しい経験」に留まらない、かけがえのない学びを得ています。
計画性、実行力、コミュニケーション能力、そして責任感。これらは、これからの社会を生きていく上で不可欠な力です。

無限大プロジェクトは、まだ始まったばかりです。これからも、子どもたちの自由な発想を尊重し、時には軌道修正を促しながらも、彼らが自ら考え、行動し、達成感を味わえるような「仕組み」を子どもたちとともに作っていきたいと考えています。

「子どもの力は偉大なり」――今日の学校かくれんぼの成功を目の当たりにし、この言葉を改めて強く実感しました。

無限大プロジェクトが、西牧野小学校の子どもたちの無限の可能性をさらに引き出すことを確信しています。