学校日記

ひみつのビクビクからドキドキへ! 生まれた共感と発見

公開日
2025/04/09
更新日
2025/04/09

4年生

新年度がスタートした昨日、校内は新たな希望に満ち溢れていました。

そんな中、あるクラスでは、少し特別な時間が設けられました。それは、読み聞かせで触れた「ひみつのビクビク」をきっかけに、子どもたち自身の「ビクビク」体験を語り合い、共有する時間です。

授業の冒頭、先生は絵本「ひみつのビクビク」を読み聞かせました。誰にでも心の中にいる、ちょっと不安でドキドキする気持ちの象徴である「ビクビク」。子どもたちは、その可愛らしい姿に共感したり、クスッと笑ったりしながら、物語の世界に引き込まれていきました。

読み聞かせが終わると、先生から子どもたちへ問いかけがありました。「絵本に出てきたビクビクみたいに、みんなも心の中にビクビクがいるかな? どんな時にビクビクする?」

子どもたちは、昨日の始業式の朝のことを思い出したようです。「新しいクラスになるかな?」「先生はどんな人かな?」と、期待と同時にちょっぴりの不安を感じた「朝のビクビク」。新しい先生との初めての出会いの瞬間に感じた、少し緊張した「出会いのビクビク」。それぞれの心にいた「ビクビク」の存在を、思い思いに言葉にしました。

先生は、子どもたちの言葉を丁寧に受け止めながら、一人ひとりにプリントを配りました。プリントには、先生の質問ごとにビクビクを度合いを記入し、「その時、どんな気持ちだったか」などを記入する欄が設けられています。子どもたちは、自分の心と向き合いながら、鉛筆を走らせました。

書き終えたプリントを持って友だちと共有する時間が設けられました。「私も同じ気持ちだった!」「へえ、そんなことでビクビクするんだ」と、お互いの「ビクビク」を知ることで、共感したり、新たな発見があったりする様子が見られました。

中には、「ビクビクよりもドキドキの方が強かった」などと語る子もいました。

今回の「ビクビク共有会」は、子どもたちにとって、自分の気持ちを言葉にする大切な機会となりました。また、友だちの「ビクビク」を知ることで、一人ひとりが抱える不安な気持ちは特別なものではなく、誰にでもある自然な感情なのだと気づけたのではないでしょうか。

絵本を入り口に、自分の内面を見つめ、友だちと分かち合うことで、子どもたちの心は少し軽くなったように見えました。

新年度、期待とともに感じる小さな不安を共有し、共感することで、子どもたちは安心して学校生活を送ることができるでしょう。

今回の取り組みは、子どもたちの豊かな心の成長を育む、温かい一歩になったことでしょう。