学校日記

第8回 定例校長会 副教育長挨拶 その2

公開日
2024/12/03
更新日
2024/12/03

教育長・副教育長・部長 あいさつ

最後に、北野武さんの「お作法」についてのお話をしたいと思います。
このお話は、まさに幼稚園や保育園の先生方がお手本であり、教員の良さを引き出す校長のお作法、子どもの良さを引き出す教員のお作法の参考になれば幸いです。


作法というのは、
突き詰めて考えれば、他人への気遣いだ。
具体的な細かい作法をいくら知っていても、
本当の意味で、他人を気遣う気持ちがなければ、
何の意味もない。

その反対に、作法なんかよく知らなくても、
ちゃんと人を気遣うことができれば、
大きく作法を外すことはない。

駄目な奴は、この気遣いがまったくできていない。
人の気持ちを考えて行動するという発想を、
最初から持っていないのだ。
他人への気遣いで大切なのは、
話を聞いてやることだ。

人間は歳を取ると、
どういうわけかこれが苦手になるらしい。
むしろ、自分の自慢話ばかりしたがるようになる。
だけど、自慢話は一文の得にもならないし、
その場の雰囲気を悪くする。

それよりも、相手の話を聞く方がずっといい。
料理人に会ったら料理のこと、
運転手に会ったらクルマのこと、
坊さんに会ったらあの世のことでも何でも、
知ったかぶりせずに、素直な気持ちで聞いてみたらいい。
自慢話なんかしているより、
ずっと世界が広がるし、
何より場が楽しくなる。

例え知っていたとしても、
一応ちゃんと聞くのだ。
そうすれば、専門家というものは、
きっとこちらの知らないことまで話してくれる。
井戸を掘っても、
誘い水をしないと水が湧いてこないように、
人との会話にも誘い水が必要なのだ。
                   北野武

教員の良さや子どもの良さを引き出すお作法とは
之即ち、「訊く力」と「聴く力」に帰着するにちがいありません。

2学期も、あと3週間となりました。
校長先生方や教員の皆様に置かれましては、学期末の懇談や成績処理など大変かと思いますが、健康には十分ご留意され、よいお年をお迎えくださること、心から祈念しています。

  • 526569.jpg

https://hirakata.schoolweb.ne.jp/hirakata/blog_img/128973956?tm=20241212114859