教頭会 副教育長挨拶 その1
- 公開日
- 2024/12/16
- 更新日
- 2024/12/16
教育長・副教育長・部長 あいさつ
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🔲写真1
はじめに、この写真をご覧ください。
ここは、どこだかわかりますか?
ここは一般的には「東本願寺」と言われていますが、正式には「浄土真宗・真宗大谷派の本山で真宗本廟(しんしゅうほんびょう)といいます。
この真宗本廟の前を通りますと、いろいろうんちくのある言葉が書かれています。
🔲写真2
拡大してみますと、『仲間をつくると 仲間外れもつくりだす』とありました。
「この言葉、どのように思いますか?」
「隣同士で2分ほど話をしてみてください」・・・(1分)」
私の解釈は、「行き過ぎた仲間づくりは、差別やいじめを助長する」という意味ではないかと思っています。
🔲写真3
お釈迦さまの最後の説法が記されているお経「遺経(ゆいきょう)」の中に「遠離(おんり)」という言葉が出てきます。
それは「群(む)れるな」という教えです。
世間という束縛は、人々に諸々の苦悩を起こして逃れられなくなると説いています。
現代社会においても、世間の目を気にするあまり、仲間はずれにされるのが嫌で、素の自分が出せないと悩む人は大勢いるにちがいないありません。
学校現場においても、「仲間づくり」という美名に押しつぶされ、その環境に順応できなければ学校に行けなくなったり、時にはいじめを受けたりすることがあります。
学校は、教師が一つの価値観を子どもに押し付け、束縛する場であってはなりません。
それゆえ、自由度の少ない「仲間づくり」ではなく、さまざまな価値観があることを大前提にした「人間関係づくり」をめざしたいものだと思っています。
繰り返しになりますが『仲間をつくると 仲間外れもつくりだす』とは本当にうまくいったものだと思います。
「みんなと仲良くしなさい!」と教えれば、しんどくなる子どもは増えていきます。
この一つの価値観を押し付けることが、いじめを助長することにもなりかねないことを肝に銘じておかなければなりません。